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有効成分特定試験について

 投稿者:KF  投稿日:2010年 5月 8日(土)15時22分36秒
  動物試験が終わり、成分特定試験に入りますが原材料は発酵液体を顆粒にしたものを使用しようと思っているのですが特定試験に影響ありますか?
教えて下さい。
 
 

環境とバイオテクノロジー

 投稿者:藤井です。  投稿日:2009年 6月22日(月)15時11分35秒
  環境とバイオテクノロジー(6/17)で寄せられた質問に回答します。

ノナノールは脂肪族アルコールなのに、どうして柑橘系の芳香を放つのでしょうか。芳香を放つのは、芳香族のみだと思ったのですが。
→芳香族は、研究されはじめの19世紀頃に、当時研究していた化合物の共通点として芳香があったことからそのように命名しまし。しかし今では『芳香のしない芳香族』も沢山見つかっていますし、『芳香族ではないけど芳香がする』というケースも数多く存在します。ミカンの臭い成分であるリモネンも芳香族ではありません。

下水処理の過程で、エストロゲン抱合体をエストロゲンに変えてしまわないような微生物に関する研究はされていないのですか。
→研究例として見聞きしたことはありません。

ダイオキシンには、あまり毒性がないから、似ている物質をダイオキシン類にしたと聞いたことがあるか、本当か?
ダイオキシンは無害という人もいるが、本当か。
→ダイオキシンは有害であると考えます。「似ている物質をダイオキシン類にした」という点がピンと来ないのですが、異性体を全部ひっくるめて“ダイオキシン類”と命名した、ということを言っているのだと思います。

分解された環境ホルモンが再び環境ホルモンになることはないのか。
→環境ホルモンは人工的に合成されたものであり、自然界で発生するものではありませんので、再び環境ホルモンに戻る危険性は低いと考えられます。

私たちに被害を及ぼす微生物はいるか。
→病原菌、腐敗菌などがあるでしょう。環境ホルモン分解菌で人体に対して実害を及ぼした例は知られていません。

脂肪は分子が大きく、胎盤のフィルターを通過できないと聞いたが、なぜ脂肪に含まれる環境ホルモンが胎児に影響するのか。
→環境ホルモンは疎水性ですので脂肪に溶けやすいのですが、食物等を経由して体内に取り込まれた環境ホルモンは、先ずは血中の流れに乗って体内を移動することになります。その間は脂肪組織に蓄積する前のフリーの状態であり、分子量もそれほど大きくありませんので、『母体(食物摂取)→母体(血中)→臍帯通過→胎児(血中)』と移動し、影響を及ぼすと考えられます。

死海でも微生物はいるのか。
→耐塩(高い塩分に耐える)および好塩微生物(高い塩分が生育に必須)が多く見つかっています。

全体の0.1%の理由がよくわからなかった。(2件)
→微生物の数を計数する方法には、①寒天シャーレに微生物試料を接種し、出てきたコロニーの数を数える方法と、②微生物に特殊な蛍光色素を結合させ、蛍光で輝く細胞の数を数える方法があります。同一のサンプル(例えば土)をこの両方の方法で計数すると、前者の数よりも後者の方が三桁くらい数が多く出る傾向にあります。前者は使用した培養条件で生えてくるものだけを計数しているのに対して、後者は生える・生えないに関わらず全菌数を計数できます。このことから、“全体の0.1%”と算出できるわけです。

分解菌の応用技術のところで、担体を沸騰させていましたが、菌は後から付けていたのでしょうか。
→そのとおりです。室温に冷めてから、種菌を接種し、培養しました。

環境ホルモン分解菌で実際に実用化され使われているものはあるのか。
→実用化は極めて少ないです。実用化に向けて応用研究が盛んになりつつある状況なのだと思います。

微生物研究の楽しさは何か。
→私の場合は、未知の能力を持つ微生物を発掘するスリル、そして、その能力を産業活用することで社会変革をもたらせるのでは、という期待です。

テストは記述式なのでしょうか。試験は持ち込み可か?
→記述式“も”あります。持ち込みは“不可”です。

それでは来週の試験、頑張ってください。
 

環境と植物

 投稿者:藤井です。  投稿日:2009年 5月14日(木)09時19分9秒
  昨日の講義『環境と植物』で寄せられた質問に回答します。

Q: なんで『もずく』ではなくて『もづく』なんですか。

『もずく』でも結構です。むしろ『もずく』の方がよく使われているようですね。もしも試験に出題した場合は、『もずく』でも『もづく』でも正解にします。

Q: もづくは育てるのが難しいのですか。

沖縄では養殖生産されていますので、栽培ノウハウはある程度確立されているようです。

Q: ODTAとはなんですか。

6,9,12,15-octadecatetraenoic acidという脂肪酸のことであり、モヅクの海藻生育阻害物質(むしろ殺藻阻害物質?)です。

Q: 海水中で阻害物質を分泌して、流れて行ったりしないのでしょうか。

もづくから出る生育阻害物質で、もづくが生育している周りはもづくだけですか。少しずつ抵抗力を持った植物が進化して出てくるのではないでしょうか。
生きている限りは常に生産分泌していること、また、大抵は同種で群落を作っているのでその群落エリア内で効果を発揮すれば良いので、少しくらい流されても平気なのでしょう。また、ODTAの威力は研究例にあるように非常に強力ですので、進化して抵抗力をつけるよりは、モヅクから離れた海域に根付いた方が雑草(雑藻?)にとっては都合が良いのかもしれません(=つまり、あえてモヅクの近傍に根付いて進化する日を待つ必要がない)。

Q: もづく抽出液の試験で、何も入れていない海水でも死んでしまうのはなぜですか。

何も入れていない海水でもスサビノリの胞子は一定数死んでしまうのでしょう。産卵数の多い動物の卵の全てが孵化までたどりつくわけではない、というケースと同じように考えれば良いのだと思います。従って、何もしなくても自然に死ぬ場合と比較して統計的に多く死ぬかどうか、が殺藻活性が有るか無いかの判断基準になるのだと思います。

Q: もづくの生育阻害物質は根から出るのか、あるいは葉から出るのか。

今回紹介した研究だけではどの部分から分泌されているのかは不明です。ただ、陸上植物に較べて浸透性が高い構造ですので、藻体全体から分泌しているのかもしれません。

Q: アラメのどれが生育阻害物質なのかわからなかった。

今回勉強した研究例では、アラメから見つかった生育阻害物質を完全には同定できていません。ただし、その部分的な構造は今回の研究例で明らかになりました。資料4枚目に出ていると思いますが、ベンゼン環に水酸基(-OH)がついた構造を持っていることがわかりました。

Q: 植物のもつ防御シグナルは農薬に利用されていますか。

実用化に至った例を私は知りません。むしろ、これから実用化を目指そうという段階でしょうか。

Q: 人間はモズクを食べて平気なのか。

経験的に考えると、食べても平気なのでしょう。薬品として販売されているODTAを大量に皮膚につけたり、吸い込んだりすると炎症等起こしたりする可能性が指摘されています。しかし、飽くまでも“大量に接触した場合”であり、モズクに含まれている程度の含量でしたら、健康上の心配は何もありません。好きなだけ食べてください。逆に、単純な食べ過ぎでお腹をこわさないように注意してください。また、人間が食べる場合は酢に漬けたり、加熱したりしますので、それでモズクのODTA(今回出てきた殺藻成分)が分解されているのかもしれません。

Q: アラメは食べられますか

コンブと同じ褐藻類であり、日本では食用にされているようです。

Q: 試験勉強はどのように進めれば良いですか。
Q: プリントは英語なのでついていけません。

私の試験に関して言えば(他の先生は知りませんが)、授業で扱った内容から出題しますので、プリント等をよく復習しておいてください。まず内容の理解を大切にすると良いでしょう。また、研究例は英語でしたが、私は日本語で解説しましたので、頑張ってついてきてください。

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以上が回答です。それでは来週のテスト頑張ってください。
 

明けましておめでとうございます。

 投稿者:藤井です。  投稿日:2009年 1月 3日(土)02時14分34秒
  今年も皆さん、よろしくお願いします。
卒研生、修士生はあと数ヶ月で卒業予定。年末年始に原稿を”拝見”しましたが、まあ出来の悪いこと、悪いこと(泣)。

次回の原稿チェック時には9割方完成していることを期待しています。

間近の論文締切や発表日にむけて研究室の仲間と夜遅くまでウダウダする機会も多くなるでしょうが、これも学生時代の良いおもいでになるはずです。数年後にサラリーマンになった仲間と新橋あたりで飲みながら『藤井の卒論、すげ~キツかったよな』と思い出話に花を咲かせることでしょう。

もうホントに卒論・修論提出はあっという間に来ますから、『最後の根性見せたらんかい!』
 

環境とバイオも質問について

 投稿者:藤井です。  投稿日:2008年 5月28日(水)16時35分8秒
  藤井担当分の3回、いかがでしたか。来週は藤井担当分の試験です。さて、本日の講義で寄せられた質問に回答します。


何故家畜のゲップにはメタンガスが含まれているのですか。
 私の講義内容とは直接は関係しませんが、知っている範囲で解答すると、『牛の消化器官に共生するメタン細菌(メタンを生産する菌)が作り出している』からです。

なぜ研究された微生物の数は少ないのに、それが地球上に住む微生物のうちどれくらいの割合を占めるかがわかるのですか。
微生物は全体の0.1%しか研究されていないという話だったが、その「全体」はどのように決めたのか。
 講義では時間の関係上軽く触れるだけでスルーしましたが、もう少し詳しく説明します。微生物の数を数える方法として『①試料を寒天シャーレに接種し、生えてきたコロニーの数を数えて計算する』、『②顕微鏡をのぞいて、試料中の微生物を直接数える』、があります(他にも方法はありますが、まずはこの2つがあります)。少し前までは主に①の方法で微生物を数えていましたが、最近になって、生きている微生物を発色させて見られる薬品が開発されました。それを用いて顕微鏡で試料をのぞくと(つまり②の方法)、視野の中に微生物が1匹1匹星のように輝いて見え、直接微生物の数を数えることができます。このようにして数えると、②の方法で数えた場合は①の方法で数えた場合よりも2桁-3桁数が多い結果になります。このことから、寒天シャーレに生えてこられる微生物は全微生物数(②の方法で数えた数)のうちの0.1%程度に過ぎないだろう、ということがわかったわけです。

土壌1g中に1-10億匹の微生物が存在するとあったが、種類で言うと、何種類の微生物が存在するのか。
 全部で何種類存在するかは残念ながらわかりません。しかしとてつもない数になることは間違いないでしょう。酵母と呼ばれる微生物だけでも何百種類おり、これに細菌、糸状菌、微細藻類などを加えていくと、何千種類、何万種類、あるいはそれ以上になると思われます。

ダイオキシンは体に毒だが、発生させたところで、海に絵の具を少し混ぜるようなもので問題ないと聞いたのですが、本当でしょうか
 海は広大ですから、量的には海に絵の具を少し混ぜる程度かもしれません。しかし留意して欲しいのは、『世界中の工業都市から少しずつ発生したら、地球全体としてどうなるか』『容易には分解されないので、発生したらその分蓄積されていく』『疎水性が高いので、脂肪組織で濃縮がかかる』『ダイオキシンの猛毒性。ng(ナノグラム。1グラムの10億分の1)で毒性を発揮する』という点です。これらを考慮すると、絵の具を混ぜるという議論だけでは終わらないと考えられます。

ノニルフェノール分解装置から出たノナノールは再利用できないのでしょうか。
 気体分子として揮散しやすいことから、大きな装置となるとなかなか難しいかもしれません。また、回収装置や精製装置を新規につける必要があるので、コストが多くかかり、工場で化学合成的に製造したほうが安上がりであると思われます。

環境ホルモンは一度体内に入った場合、どのくらいの期間悪さを続けるのですか。もしずっとの場合、微生物を飲んで治療するのでしょうか。
 環境ホルモンの種類にもよりますが、早いものでは数週間、遅いものでは数年間は体内に残存すると考えられます。

環境ホルモンの研究が進んでいる国はどこなんですか。
 多くの先進国では環境ホルモン問題に悩まされていますので、研究も進みつつあります。

逆に、環境ホルモンに対して有益な微生物も存在し得ますか。
 環境ホルモンを作り出す微生物がいるかどうか、ということでしょうか?であれば、私は知りません(報告例を見たり聞いたりしたことがまだない、という意味です)。

微生物はあんなに小さいのにどうやって性質がわかるのですか
 一匹一匹は小さいですが、純粋培養(1種類の微生だけでの培養)で大量に菌体を回収し、色々な試験をすることで、その性質がわかってきます。最近ではPCRという技術によって微生物の遺伝子を増幅し、その性質を調べるということもされています。

ノニルフェノール分解菌がどうしてフェノール類のベンゼン環だけを食べることができて、その後にアルコールができるのかが不思議
 これは私の推測ですが、ノニルフェノールのノニル基に水酸基が付加してノナノールいなっているのではないかと思います。理由は、ノニルフェノールのノニル基には20種類程度のパターンがあり、発生したノナノールも同じくらいの数のパターンが検出されているからです。

人工的に特定の環境ホルモンを分解できる微生物が作ることができるのでしょうか。
 環境ホルモンの分解に関わる酵素の遺伝子を別の微生物に組み込み(遺伝子組換え技術)、分解能を獲得させる研究が世界中の研究室で試みられています。

現在最も分解が難しいとされている物質は何
 ダイオキシンやPCBあたりは最も微生物分解が難しい物質の仲間に入るのではないかと思います。

環境ホルモン分解菌は具体的にどのようにして実用化されようとしているのですか
 分解菌を充填した装置で産業排水を浄化、汚染区域に分解菌を散布して浄化、といった利用法が検討されていますが、コスト面などで課題が多く、製品としての実用化はもう少し先になりそうです。

分解菌は人の体に害はないのでしょうか
 分解菌の系統分類(どのような種類に属するのかを調べる)は非常に重要であり、病原菌でないことを確認してから研究を進める手順が一般的です。今回の講義で紹介した分解菌は病原性はありません。

残り99.9%の微生物を研究すれば、環境問題のない地球が訪れるのでしょうか。
 環境微生物学を専門とする私は、そういう時代が来ることを願いつつ研究を進めているところです。

人間も長期間環境ホルモンを曝露することによって分解機能が備わったりしないのですか
 突然変異によって分解能を獲得するには相当長期間、何世代も経る必要があると思いますので、今すぐ備わるということはないでしょう。ただ、数千年後、数万年後の人間は獲得しているかもしれません。

身近なところにはどんな環境ホルモンがどのくらいあるのですか。
 環境ホルモン問題が日本で取り上げられてから10年が経過した現在、国内で生産される物品の中に含まれる環境ホルモンの量は相当減っていると思いますので、日常生活では神経質にならなくて大丈夫です。ただし、10年前は食品や樹脂製品(容器、玩具など)から検出されたという学術報告が頻繁にされていました。抗酸化剤であるノニルフェノール、可塑剤でるビスフェノール、フタル酸エステルなどがありました。

空気中になんらかの微生物はいますか
 空気中にも微生物はいます。土や水の中に較べれば数は少ないですが、います。個人的な意見ですが、中国大陸からやってくる黄砂、あれも結構微生物を運んできているように思います(微生物は黄砂の砂粒よりもずっと軽いので)。
 

環境と植物の質問について

 投稿者:藤井です。  投稿日:2008年 5月 1日(木)12時00分3秒
  藤井担当分の3回、いかがでしたか。来週は藤井担当分の試験です。
文系の学生さんを中心に、『化学式が出てきて難しい』との意見がありました。文系の学生さんの中には化学が苦手な方も多いでしょう。しかし、文系だからといって、理系の話が全くわからなくて良いかというと、そうではありません。理系学生ほど一生懸命に科学を学ぶ必要はありませんが、教養としての最低限の勉強はするべきです。でないと、理系ぶった詐欺師に簡単に騙されて、効果のない健康食品や壷を買わされる羽目になりますよ(笑)。自然科学の最低限の知識があれば、『あれ、この人の言っていること変だな』と気付けるわけです。また、理系に必要な『論理的な思考』の能力は文系でも間違いなく必要です。この論理的な思考力を養うためにも頑張って勉強してください。
本講義は共通教育という位置づけですので、講義内容は文系でもついてこられるくらいに平易にしています。もしも理系学生用の講義として本腰を入れて授業したら、もっと難しい内容になります。従って、きっちりと試験勉強した学生さんは文系でも理系でも毎年単位を取れていますので、ご安心ください。単位を落としたら、、、それは自分の勉強が足りなかったと素直に反省してください。理系ほどは得意でなくても良いですが、せっかく大学に来て学ぶ機会なわけですから、化学アレルギーくらいは克服してほしいと願っています。
さて、3回目の講義で寄せられた質問に回答します。

Q:ドンボ釣りは針をつけるのですか。
A:針はつけません。

Q:接触阻害物質を出すと、まずくなって食べられなくなるのですか。
A:厳密なところは、捕食者(今回の講義で言えばアワビ)に聞いてみないとわかりません。でも、アワビにとっての旨味物質(ホスファチヂルコリン)と接触阻害物質混ぜて与えると食べなくなるので、マズイと感じているのではないかと思われます。

Q:もしも人間が海藻をとり過ぎて絶滅しそうになったら、海藻や植物は急激に進化したりするのでしょうか。
A:乱獲な非常に速いスピードで短期間に行なわれるものですが、生物の進化は長い時間をかけてゆっくりと進行します。従って、『乱獲に対抗するための速やかな進化』は非常に困難であると思われます。実際に、乱獲によって絶滅した種も多く存在するわけですので。

Q:なんでアラメを調べる際にアワビを使ったのか。もっとコストが低くなるようなのがあったのではないか。
A:詳細なところまでは私も知りませんが、まずアラメの捕食者としてアワビやウニがある。アワビならばろ紙上の食み跡が判別しやすい。こういう理由があるのではと思います。また、実験用に飼育しているアワビであれば、高級料亭で出されるような上物アワビに較べてコスト安で実験できるのではないでしょうか。

Q:学名で見かけるspはどういう意味でしょうか。
A:Species(種)の略語です。生物の学名は一般に『属名+種名』で表記され、Heterosigma akasiwoの場合はHeterosigmaが属名、akasiwoは種名です。しかし、分類作業がまだ途中の場合は『属はわかっているんだけど、種がまだよくわからん』といったこともあります。このような場合は種名を付けられませんので、Heterosigma sp.というように種名のところにspとつけて表記します。

Q:モズクのODTA(他種海藻に対する生育阻害物質)は人間には無害なのでしょうか。
薬品として販売されているODTAを大量に皮膚につけたり、吸い込んだりすると炎症等起こしたりする可能性が指摘されています。しかし、飽くまでも“大量に接触した場合”であり、モズクに含まれている程度の含量でしたら、健康上の心配は何もありません。好きなだけ食べてください。逆に、単純な食べ過ぎでお腹をこわさないように注意してください。
Q:モズクは生きたまま生育阻害物質を出すのですか。
A:紹介した研究の発端が『モズクが生えている水槽では他の海藻が生えてこない』という現象でしたので、生きている時から出しているのでしょう。

Q-1:モヅクは他の多くの藻類への生育阻害物質を出しているということは、モヅクの周りはほとんどモヅクしか生えていないのですか。
Q-2:海流の流れなどがあってもモヅクの周りには海藻が生えないのか。
A:モヅクの生えている現場に潜水した経験はないので、見たわけではありませんが、、、生育阻害物質はモヅクを中心に海水中を拡散していきますので、モヅクから距離が離れるほど当然濃度は下がっていくでしょう。従って、モヅクの極近傍ではODTAが効いて他藻類がほとんど生えていないと考えられます。他方、その近傍で生えている藻類があった場合、その藻類はODTAが効かにくい種かもしれません。

Q:モヅク抽出液の生育阻害試験では、なぜメタノールのみでも調べているのですか。
A:抽出成分はメタノールに溶解していますが、メタノールには細胞毒性があります。従って、これで生育阻害が見られた場合、抽出成分のおかげなのか、メタノールのおかげなのか、がわかりません。従って、メタノールのみでも試験します。もしもメタノールのみでも生育阻害がかかった場合、それは抽出成分が効いているのではなく、メタノールが効いているのだという判定になります。

Q:ODTAは浄水場で藻の発生が原因となっているカビ臭をなくすことには利用できないのでしょうか。
A:可能性はあります。ただ、海藻(海に生えている)の成分が浄水場(淡水?)の藻に効くかどうか、研究する必要がありますね。興味深い発想だと思います。理系の学生さんのようですので、卒業研究にされたらどうでしょうか。

Q:ODTAを植物に作用させた時の表の+/-は効くかどうかわからないということですか。
A:観察する限りでは、『聞いているのかどうか、多分効いているんだろうけど、微妙~』という意味である、と表の下の脚注に書いています。読んでみて下さい。

Q:アラメの摂食阻害物質は体内と体外のどちらに分泌しているのでしょうか。
A:藻体内でも茶色い分泌液でもODTAが見つかっていますから、体内で生産され、その一部が体外に滲み出ているという感じではないでしょうか。

Q:すべての植物に生育阻害物質があるのでしょうか。
A:地球上の全ての植物が研究されたわけではありませんので、全てかどうかについては何とも言えませんが、数多くの植物が持っていると期待されます。

Q:モヅクのエキスで赤潮藻類を生育を防ぐことができるとわかってから、実際にモヅクを使って対策は行なわれたのですか。
A:私が知る限りでは、まだ実用化についての情報は知りません。各地にある赤潮多発区域に植えていくことは、時間・労力・コスト・生態系への影響などの点で解決すべき課題が沢山ありますので、なかなか難しいでしょう。

Q:モヅクが他の生物より生育すると、食べられやすくなるのではないでしょうか。
A:その可能性はあると思いますが、実際の自然環境ではそのような現象は見られていませんので、何とも言えません。あとは、モヅクの生育速度と食べられる速度のバランスによって繁茂するのか、少なくなっていくのか、あるいは現状維持のままなのか、が決ってくると思います。

Q:植物の防御シグナルは人間に対してはあまり有効ではないと思う(道具を使用して刈る、煮てアクをとってから食べる、など)。
A:植物としては『人間に食べられないように』と毒性物質を生産したとしても、人間がアクとり(煮込)等で解毒して食べてしまうのですから、人間が勝ったということでしょう。ただ、加熱調理して食べても中毒になるような植物も多くあるわけですから(山菜シーズンになると、必ず中毒、あるいは最悪の場合死亡の記事が載るでしょう)、全てが有効ではない、ということではありません。

 以上、一気に回答してきました。それでは来週の試験、頑張ってください。
 

あけまして

 投稿者:藤井です。  投稿日:2008年 1月 1日(火)00時12分20秒
  おめでとうございます。
学生さんの卒論チェックをしている最中に年越しになったせいか、あまり新年の実感は湧かないのですが、とりあえず今年もよろしくお願いいたします。
 

ありがとうございます

 投稿者:  投稿日:2007年 5月 2日(水)07時00分53秒
  残念ながら山大生では無いのですが・・探してみますありがとうございました。  

回答します。

 投稿者:藤井です。  投稿日:2007年 5月 1日(火)17時27分2秒
  貴方が山大生であるという前提でお答えします。
山大生の場合、図書館のホームページから学術論文の検索を行うことができます。
図書館ホームページにSCOPUSと書いた部分がありますので、ここをクリックしてみてください。このSCOPUSは世界中の学術論文のデータベースであり、山大は使用料を払っていますので検索が可能なのです。

このSCOPUSで以下のキーワードを入れてみれば、関連する論文がヒットしてきますのでちょっと読んでみて下さい。そして、自身のレポートのテーマにぴったりな論文が見つかれば、それを入手(ダウンロードあるいは冊子体を図書館で閲覧、等)して勉強すれば、きっと良いレポが書けるはずです。

【キーワード例】
プリオン:prion
分解:degraded, degradation
狂牛病:BSE
スクレイピー:scrapie
微生物:microbe, microbes, microbial
酵素:enzyme, enzymatic

以上が今回の件に関係してきそうなキーワードでしょうか。
文献検索の技術は理系も文系も必要とされる技術ですので、今回はちょうど良い機会です。レポ作成でついでにマスターしてしまってください。

なお、貴方が山大生でない場合、どこの大学かわかりませんので十分には回答できないのですが、ご自身の大学の図書館ホームページを調べてみてください。あるいは図書館職員に聞いてみて下さい。もしもSCOPUSに入っていれば同じ手順でやれると思いますし、SCOPUS以外にもCASやBIOSISあるいはScience Direct (Elsevier)等があると思います。また、万が一どのデータベースもないのであれば、米国NIHのEntrez Medline(Yahooで探せばすぐ出てきます)が無料で使えます(ただし、検索範囲が医学系に少し偏っている)ので、是非試してみてください。
 

質問があります。

 投稿者:  投稿日:2007年 4月29日(日)16時22分38秒
  狂牛病の原因とされている異常プリオンについてレポートを書きたいのですが・・現在行われているプリオンの分解についての実験などご存じでしたら教えてくれませんか?  

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